腎性骨症
腎臓病で透析治療を長くおこなっていると、さまざまな合併症や随伴症状が出てきます。
そのうちのひとつに骨の病変があります。これを腎性骨症といいます。
腎性骨症(じんせいこつしょう)とは、腎臓の機能の低下によって生じる、骨の病変です。
骨軟化症(こつなんかしょう)、病的な骨折、骨痛、といった症状をいいます。
理由は、2つあります。1つは、腎臓の代謝機能の障害による活性型ビタミンDの不足、もうひとつは、腎臓の排泄機能障害によるリンの過剰です。
●活性型ビタミンDの不足
骨の形成を促すビタミンにビタミンDがあります。ビタミンDは、カルシウムの骨への沈着を助ける働きがあるとして、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の人の治療に着目されているビタミンです。ビタミンDは、レバーやかつお、いわし、まぐろなどの食品中にも含まれていますが、このビタミンDは、腎臓で代謝(たいしゃ)され、活性型に変化してはじめてその威力を発揮します。しかし、腎臓が機能を失ったことで活性型ビタミンDが不足し、骨に栄養が沈着できなくなり、骨が病変してしまうのです。
●リンの過剰
リンが過剰となることによって副甲状腺ホルモンが過剰になり、それが骨の形成を妨げる障害となります。リンは、カルシウムの吸収に必要ですが、その比率が重要です。カルシウムとリンの比率が、1対2、あるいは2対1の幅にあるとよく、それを外れると悪くなります。リンは、あらゆる食品に広く含まれていますが、特に加工食品に多く含まれます。骨粗鬆症予防からも、また透析中は特に、リンが過剰にならないよう食事のリン制限をすることが大切となります。
サイト内関連記事
- ネフローゼ症候群とたんぱく尿
- 急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)や慢性腎炎(まんせいじんえん)と並び、代表的な......
- ネフローゼ症候群とは?
- 代表的な腎臓病のひとつに、ネフローゼ症候群があります。 たんぱく尿が出て、血液の......
- 一次、二次ネフローゼ症候群
- 代表的な腎臓病のひとつ、ネフローゼ症候群は、腎糸球体(じんしきゅうたい)が免疫ま......
- 急性腎不全
- 急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)は、急に腎臓の機能が低下し、尿が少なくなり、出......
- 腎性貧血
- 腎臓の機能が衰えてしまったときに、そのはたらきを機械に代行してもらうのが、透析療......
- 腎臓病の食事療法
- 腎臓病では、いずれの病気であれ、何らかの食事療法が必要となります。食事を注意する......
- 腎臓病の人の食事の注意点
- 腎臓病の患者さんは、自らが主体となって生活を管理することが非常に重要です。 その......
- 腎不全の食事の工夫
- 腎不全(じんふぜん)の人の食事療法は、透析治療を少しでも遅らせるために非常に重要......
- 低たんぱく食
- 腎臓病の患者さんのうち、慢性腎不全(まんせいじんふぜん)とネフローゼ症候群の患者......
- 糖尿病性腎症
- 糖尿病(とうにょうびょう)の患者さんに発生する腎臓病のひとつに「糖尿病性腎症(と......
- 慢性糸球体腎炎
- 慢性糸球体腎炎(まんせいしきゅうたいじんえん)は、以前は、治癒することなく進行す......
- 慢性腎不全
- 腎臓病になるとさまざまな症状が現れてきます。 慢性腎不全(まんせいじんふぜん)は......
- 慢性腎不全の治療
- 腎臓の機能が健康な人の半分以下に落ちてしまった状態を「慢性腎不全(まんせいじんふ......
